キスで浮気の慰謝料を請求できる？不貞行為との違いを解説

こんにちは、元探偵のマサコと申します。
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少しでもお役に立てれば幸いです。

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キスは不倫になる？法律上の解釈はどうなってる？

1. キスだけで不貞行為になるのか？

　マサコの回答

不貞行為とは、法律上「配偶者以外の異性と自由な意思のもとで性的関係を持つこと」を指します。

 

そのため、一般的にはキスだけでは不貞行為とみなされることは少ないですね。

 

ただし、キスの状況や頻度、その他の親密な行動によっては、夫婦関係に深刻な影響を及ぼすものとして問題視されることがあります。

 

キスの意味合いと法律的な判断

キスは文化や人によって受け止め方が異なりますが、日本の裁判においては、キスだけで不貞行為と断定されることはほとんどありません。

 

しかし、キスが性的な行為と結びついている場合や、頻繁に行われている場合には、より厳しく判断される可能性があります。

 

特に、キスが「交際の証」として認識されるような状況では、夫婦関係への悪影響が問題視されることがあります。

 

キス以外の行動との関連性

キスが単発の行為ではなく、ハグや手をつなぐなどの行動とともに繰り返されている場合は、より問題視される可能性が高まります。

 

特に、肉体関係があったことを示す証拠がある場合には、キスが不貞行為の一部と判断されることもあります。

 

そのため、状況全体を考慮しながら判断することが重要です。

 

2. キスだけで慰謝料は認められるのか？

　　　　マサコ

キスだけでは不貞行為と認められにくいですが、それでも夫婦関係に悪影響を与えたと判断されれば、慰謝料が認められるケースもあります。

 

重要なのは、キスという行為そのものではなく、それによって妻がどれほど精神的苦痛を受けたのか、夫婦関係にどれほどのダメージがあったのかという点です。

 

慰謝料が認められるためのポイント

慰謝料請求が認められるためには、キスが単なる一度きりの出来事ではなく、夫婦関係を破綻させる要因になったことを証明する必要があります。

 

たとえば、以下のような要素が考慮されます。

 

交際の期間

一時的な出来事ではなく、長期間にわたる関係であるかどうか。

 

キス以外の行為

ハグやボディタッチなど、より親密な接触があったか。

 

夫婦関係への影響

妻が精神的なダメージを受け、実際に夫婦関係が悪化したかどうか。

 

このような要素が組み合わさることで、慰謝料請求が認められる可能性が高くなります。

 

3. 慰謝料が認められた具体的な判例

　マサコの回答

過去には、キスを含む交際によって慰謝料が認められた判例があります。

 

たとえば、東京地裁平成28年9月16日の判決では、夫の浮気相手に対する慰謝料請求が認められました。

 

判例の概要

このケースでは、妻が夫の浮気相手に対して慰謝料を求めたものの、夫と浮気相手の間に肉体関係があったとは証明されませんでした。

 

しかし、1年半以上にわたる交際の中でキスや抱擁、服の上から体に触れる行為が行われていたことが認められました。

 

裁判所は、これが「社会通念上、配偶者のある異性との交際として許容される範囲を超えている」と判断し、夫婦関係に悪影響を及ぼしたと評価しました。

 

慰謝料の金額と判断のポイント

妻は300万円の慰謝料を請求しましたが、最終的に裁判所が認めたのは50万円でした。

 

その理由として、以下の点が考慮されました。

このように、キスだけで慰謝料が認められることは珍しいですが、その他の行動や夫婦関係への影響が大きければ、一定の金額が認められる可能性があります。

 

 

4. キスで慰謝料が認められなかった事例

　　　　マサコ

キスが含まれる交際でも、必ずしも慰謝料が認められるわけではありません。

 

実際に、キスの事実があっても慰謝料請求が退けられたケースも存在します。

 

その一例が、東京地裁平成28年12月28日の判決です。

 

裁判所が下した判断

この事例では、夫が妻の浮気相手に対して慰謝料を求めました。

 

妻が浮気相手と複数回キスをしていたことは認められましたが、肉体関係があったという証拠は見つかりませんでした。

 

そのため、裁判所は「キスだけでは婚姻関係を破壊するレベルには達していない」と判断し、慰謝料請求を認めませんでした。

 

キスの長さや状況も考慮されたものの…

この裁判では、キスの時間が3〜4秒以上あったことや、夫が「ディープキスだった」と主張したことも検討されました。

 

しかし、裁判所は「単なるキスの長さだけでは、不貞行為としての判断材料にはならない」として、慰謝料請求を退けました。

 

婚姻関係への影響が重要視される

この判決が示しているのは、キスそのものよりも、それが夫婦関係にどれほど影響を与えたのかが重視されるという点。

 

仮にキスがあったとしても、それが夫婦の信頼関係を決定的に損なうものではないと判断されれば、慰謝料請求が難しくなる場合があるのです。

 

5. キスが慰謝料請求に与える影響と注意点

　　　　マサコ

キスが慰謝料請求にどのような影響を与えるのかは、裁判所が行為の態様や状況を総合的に判断するため、一概には言えません。

 

キスが軽いものであっても、それが夫婦関係に深刻な影響を及ぼしたと認められれば、慰謝料が認められることもあります。

 

一方で、キスが深いものであっても、それが一時的なものであり、夫婦関係に大きな変化をもたらしていないと判断されれば、請求が認められないこともあります。

 

キスの態様が影響を与える

裁判では、キスの態様も重要な要素となります。

 

単なる軽いキスであれば、「不貞行為」として認められることはほとんどありません。

 

しかし、頻繁に繰り返されていたり、キス以外の行為と結びついていたりする場合は、判断が変わる可能性があります。

 

その他の行為と合わせて判断される

キスが単独で慰謝料請求の対象となることは少ないですが、抱擁や手をつなぐ行為、頻繁な会食や旅行など、夫婦関係に悪影響を及ぼすような他の要素があれば、慰謝料が認められる可能性は高まります。

 

裁判所は、行為の頻度や継続性、夫婦関係の状況などを総合的に見て判断を下します。

 

そのため、キスを理由に慰謝料請求を考える場合は、その他の要素をしっかり整理しておくことが重要になります。

 

6. 慰謝料請求を考える際の進め方

　マサコの回答

キスが原因で夫婦関係が悪化し、精神的な苦痛を受けたと感じる場合は、慰謝料請求を検討するのも一つの方法。

 

ただし、感情的になってすぐに行動するのではなく、冷静に状況を整理し、専門家に相談することが大切です。

 

証拠を集める

慰謝料請求を進めるには、キスが行われた事実や、夫婦関係に与えた影響を示す証拠が必要。

 

例えば、浮気相手とのLINEのやり取り、目撃証言、写真や動画などが有力な証拠になります。

 

また、夫の態度や行動の変化を記録しておくことも大切です。

 

弁護士に相談する

キスだけで慰謝料請求を行うのは、法的にハードルが高いため、弁護士に相談して具体的なアドバイスを受けることをおすすめします。

 

弁護士と一緒に証拠を整理し、慰謝料請求が可能かどうかを判断してもらうことで、無駄な争いを避けながら、最善の解決策を見つけることができます。

 

冷静に対応する

夫が浮気相手とキスをしていたと知れば、当然ショックを受けるでしょう。

 

しかし、感情的になってすぐに行動してしまうと、かえって状況を悪化させてしまう可能性もあります。

 

まずは冷静になり、どのように対応するのが最善かを考えることが大切です。

 

キスだけで離婚は認められるの？

1. キスだけで離婚が認められる可能性

　マサコの回答

離婚は、夫婦が話し合いで合意すれば成立します。

 

しかし、一方が離婚に同意しない場合は、裁判所での判断が必要になります。

 

その際、法律で定められた「離婚事由」に該当するかどうかがポイント。

 

不貞行為は、法律上、離婚事由として明確に認められています。

 

そのため、夫が浮気相手と肉体関係を持っていた場合には、離婚が認められる可能性が高くなります。

 

一方で、キスは通常、不貞行為には該当しません。

 

そのため、キスだけで裁判で離婚を認めてもらうのは難しいのが現実。

 

ただし、キスが原因で夫婦関係が完全に破綻し、修復が不可能な状態になった場合には、「婚姻を継続しがたい重大な事由」として離婚が認められる可能性もあります。

 

しかし、この理由で離婚を認めてもらうには、夫婦関係がどれほど悪化したのかを示す証拠が必要となり、ハードルは高くなります。

 

2. 不貞行為が与える影響

　マサコの回答

不貞行為とは、配偶者以外の異性と自由な意思のもとで性的関係を持つことを指します。

 

これは、法律で明確に離婚事由として定められており、また慰謝料請求の根拠にもなります。

 

不貞行為が認められれば、夫に対して離婚請求をすることができるだけでなく、浮気相手にも慰謝料を請求できる可能性があります。

 

しかし、状況によっては慰謝料が認められないケースもあります。

 

不貞行為が認められないケース

不貞行為があったとしても、以下のような場合には例外的に慰謝料請求が困難になることがあります。

 

夫の浮気相手が既婚者であることを知らなかった場合

もし浮気相手が夫の婚姻関係について全く知らず、知る術もなかった場合には、慰謝料請求が難しくなることがあります。

 

ただし、一般的には、結婚しているかどうかを確認する機会はあると考えられるため、この主張が認められるケースは少ないです。

夫婦関係がすでに破綻していた場合

不貞行為が行われた時点で夫婦関係がすでに修復不可能な状態であった場合は、不貞行為が婚姻関係に影響を与えたとは言えないため、慰謝料が認められないことがあります。

 

ただし、夫婦関係が破綻していたと認められるには、別居期間や夫婦の関係性など、厳しい条件が求められます。

 

3. キスだけで慰謝料請求や離婚を進める際のハードル

　　　　マサコ

キスだけでは、慰謝料請求や離婚請求のハードルが非常に高くなります。

 

特に慰謝料請求に関しては、肉体関係があった場合に比べて認められる可能性が低いのが現実。

 

裁判所が重視するのは、キスそのものではなく、それによって夫婦関係がどれほど悪化したのかという点です。

 

一度の軽いキスでは、婚姻関係を破壊するほどの影響があったとは見なされないことがほとんどです。

 

しかし、キスが頻繁に行われていたり、他の親密な行動があったりする場合は、裁判所の判断が変わる可能性もあります。

 

離婚請求の場合も同様で、キスを理由に裁判を起こす場合は、夫婦関係が修復不可能になったことを示す証拠が求められます。

 

キスだけでなく、その後の夫の態度や、夫婦関係の変化がどうだったのかが大きなポイントとなります。

 

4. 離婚や慰謝料請求に向けた具体的な対応

　　　　マサコ

キスだけで離婚や慰謝料請求を進める場合でも、しっかりと準備をすることが大切。

 

感情的になってすぐに行動するのではなく、冷静に証拠を集め、専門家に相談しながら慎重に進めることが重要です。

 

証拠の収集

まず大切なのは、キスが行われた事実を証明する証拠を集めること。

 

例えば、以下のような証拠が有効になります。

キスだけでは不貞行為として認められにくいですが、キスを含めた関係性の深さを示す証拠があれば、裁判でも有利に進めることができます。

 

夫婦関係の破綻を証明する資料

離婚を考える場合、キスが原因で夫婦関係が修復不可能になったことを示す証拠も必要。

 

例えば、キスを知った後の夫婦のやり取りや、夫の態度の変化、別居の有無などが重要なポイントになります。

 

専門家への相談

キスだけで慰謝料請求や離婚を進めるのは難しいため、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

 

弁護士と話すことで、証拠の整理や、今後の進め方について具体的なアドバイスを受けることができます。

 

特に、離婚を考えている場合は、慰謝料の請求額や、財産分与、親権などの問題も絡んでくるため、専門家と相談しながら最善の選択をすることが大切です。

 

キスだけで離婚や慰謝料請求をするのは難しいですが、夫婦関係への影響や、その他の証拠が揃えば認められる可能性もあります。

 

感情に流されず、冷静に証拠を集め、専門家と相談しながら慎重に進めることが、最も良い結果につながるでしょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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